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ぼくが目をぐりぐりこすったり 鼻をほじったりすると
きゃあきゃあ わーわー言っている
よろこんでくれているみたいだ
もう1回やってあげようっと
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小さいときのぼくは
ぼくの周りで起こることすべてが おかあさんが決めて起こしていることだと思った
夜になるのも
コロッケがおいしいのも おいしくない日があるのも
ブランコがたのしいのも
雨が降ってつまんないのも
こわいことが起こるのも
ぜーんぶおかあさんが決めて起こしていることだと思った
だから小さいときのぼくは おかあさんのことがすきになったりきらいになったりした
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もっと大きい声で
あいさつ おへんじは大きい声で
あれ?なんか元気ないなぁ 聞こえないなぁ と言っている
みんなはどんどん大きな声になっていく
先生は聞こえないんだろうか
ぼくは耳がいたいくらいなのに
でもぼくは みんなに負けないくらいな大きな声をだした
「できるじゃない」とほめられた
でも「うるさい」と叱られるときもある
ぼくはそのちがいを考える
ひとがたくさんいて ざわざわしたところで目立つように大きな声を出すのがいいみたいだと思った
お店の中とか体育館とか
それから ぼくがちょっとどきどきしているときとか
こういうとき こういうところで大きな声を出すのがいいと いまのところそう分析している
みんな振りむいてぼくに注目するから
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ぼくはいきなり変なことを話しかけると言われる
困ると言われる
そんなことを言われてもぼくだって困る
ぼくは共有できるあそびを探っているだけなのに
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目がこわい
目は聞こえてくることばと違うことをしゃべるときがある
口でしゃべってなくても目はしゃべっているときもある
目はぼくにしゃべりかける
とても嫌なことを言う
聞こえてくることと違うことを言う
目はおしゃべりをする
目のちからはすごい
目はこわい
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ぼくはことばを あたまの中にある引き出しにしまっている
似たことば はじまりの音に分けてしまっている
ちゃんと分類されている
でも引き出しの中はクッチャクチャだ
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ぼくから見えていなければ ぼくのことは見えていないはず
だからいま おかあさんにはぼくのことは見えていないことになる
だってぼくはいま 自分で自分の目をかくしている ぼくからおかあさんは見えない
ぼくはいま こそこそつまみ食いとか 水道でお水遊びとか おかあさんにやめてと言われそうなこと
ぼくなりにちょっとまずいかなって思うことをやるつもりでいる
見えていないはずのいま こそこそっとやるつもり
なんとなくおかあさんが見ているような感じはするけど 見えていないはずだから
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ぼくはぼくと関わるひとがどんなひとか知りたい
しんじていいのか
確認したい
いままでずっとそうだった
なんども確認してきた
いろんなことをしてみた
いろんなことを言ってみた
ぼくのしつこさに ほとんどのひとは怒りだすか遊んでくれなくなるんだ
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あのひとは突然めがねをとった
ぼくはびっくりした
こわかった
ちがうひとになってしまったとおもった
だからぼくは確かめた
そのひとから めがねをとった
すごいこわい顔になった
だから確認をした なんどもなんどもした
ちがうひとになった
めがねをはずすと ちがうひとになるんだ