ぼくは小さいころ ぐるぐるまわるものがすきだった

ぼくの目とこころはぐるぐるを追った
ぐるぐるは目にみえないものもあるんだ

ことばもくり返すとぐるぐるまわりだす
ぼくはくり返すことが好きだから
ことばもくり返すことが多い
同じことばをなんどもくり返すうちに そのことばはぐるぐるまわりだすんだ

ぐるぐるはぐるぐるし過ぎると
気分が急激にぎゅいーんってあがって息が止まってしまいそうになる
気分がふだんと違いすぎるほどドキドキがドクドクドクドドドドドドドとはやくなる
こういう急変は ぼくは本当はいちばんこわいのに

ぼくはぼくのすきなことで
ぼくが作ったぐるぐるに
こわくなってパニックになってしまうことがあるんだ
ぐるぐるはこわい けどすき

ぐるぐるまわるものはひとを ひとのからだもきもちも巻き込む

ぐるぐるまわるものがすきなぼくは
ひとりじゃなくて たくさんのひとと 大きな大きなぐるぐるだったら
こわくないかもしれないって思いめぐらせてしまう