水平
ぼくは小さいころ 水平にうごくものがすきだった
ぼくの目は水平を追う
ぼくの目は水平にうごくものがどんなにはやくても目がわりとしっかり追いつく
ぼくは水平にうごいているものがすきだから
ぼくが水平にうごいて水平にうごくものを作るときもあった
電線を追いかけて電柱にぶつかったこともある
スーパーの棚を追いかけて人にぶつかったこともある
街の中はずっとまっすぐ続いていないから
ぶつかったり ぶつかりそうになってぼくはとまる
目をさえぎるものがあらわれてぼくはとまる
夢のとちゅうで目が覚めたような変な感じがする
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