ひとりの時間
ひとりで時間を過ごすのはむずかしい
待つのはつらい
ある日をさかいに夢中な世界がなくなってしまったぼくは 無限に広がった世界へ飛び出してしまったからだ
まわりが気にならないほど 夢中だった世界がなくなってしまったぼくは バリアがなくなったのと同じ
だからいつも神経がむき出しのままで いつもどこかヒリヒリして大きな痛みに襲われないかビクビクしている
だからおかあさんがぼくのバリアだ
でもおかあさんは四六時中ぼくのバリアにはならない
おかあさんにはおかあさんの予定があって 四六時中のうちのほんのすこしだけ ぼくより予定を優先する
このヒリヒリとビクビクを我慢して ひとりの時間を過ごすなんて 5分でさえつらかった
待つあいだ 泣いて時間をやり過ごしていたようなぼくだけど
でも ほんのすこしずつ慣れてきたかもしれない
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