ひとが多すぎる
おかあさんとふたりのボール遊び キャッチボール 簡単だ
おとうさんがくわわって少しむずかしくなるボール遊び
ひとが増えるとどんどんむずかしくなる
みんな当たり前のように どんどんボールのやり取りを続けている
次はどうなるのか どうするのか 行き交うことば
ルールはあるのかないのか
ぼくはわからなくなっていく
ぼくはことも無げにやり取りしているみんなが
ぼくの知っているひとじゃなくなってしまったような感じがして さみしくてこわくなってくる
ぼくはひとりで取り残されていくような 引き裂かれるような感じがして苦しい
ぼくにとってひとが増える 多すぎるということはこういうことなんだ
ひとが多いということは混乱のもとだ
だからぼくは対策する
その場から逃げ出したり
「ばいばい」と言って だれかをその場から追い出して
ぼくの安心な「かんたんでわかりやすい環境」を作ろうと必死になってしまう
そんなぼくの行動で「怒ってしまったかな」とぼくは心配する
「ぼくのこときらいにならないで」とそう思っている
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