おかあさん痛恨のミス

Sensitivity , 2010 - 2022

ぼくはずっと小さいころ
あまり食べない 出ない 眠らない子だった

日中たくさん動いたらお腹が空くから食べる→出る
夜は疲れて体を休める→眠る

おかあさんはそれを目指した

ある日午後のお散歩は遠出してハイキング
山の上の方にあるローラー滑り台を楽しんだ
長い滑り台を滑るために何度も坂を登った
遊んだね 楽しかったね ヘトヘトだね

帰りはバスで帰ろう
まっすぐ行けばおうちの近くまで行く
あとはもりもり食べて お風呂ですっきりして コテンと眠る
ぼくもそのイメージだった

でもバスは予想もしないところで曲がった
バスはおうちからどんどん離れていく

唖然と疲れとバスの長い揺れにぼくは眠くなってきた
おかあさんは「ここで眠らないで」「夜眠れなくなっちゃう」と言っている
「こんなにヘトヘトになるまでがんばったのに」
「最後の最後で..乗るバス間違えちゃった..」

ぼくはおかあさんの声を聞きながら眠った